WiMAXの申し込みを分かりやすく解説

WX05とW06を比較!どっちのルーターがおすすめ?速度だけで選んではいけない理由

WiMAX2+の最新機種WX05とW06が遂に出揃いました。

それぞれ発売日が11月と1月なので、2019年のWiMAXルーターは、この2つの機種のどちらかを選んで契約することになりそうです。

バッテリーや細かな使い勝手の改善が特徴の国産ルーターWX05か、最大通信速度1.2Gbpsを実現したW06か、これから選ぶならどちらのルーターがおすすめでしょうか?

このページでは、それぞれの機種の特徴やスペックを比較して、最適なルーターはどちらかを解説したいと思います。

WX05とW06を一覧表で比較してみる

  WX05 W06
WiMAX2+
最大
下り440Mbps
上り30Mbps
下り558Mbps
上り30Mbps
au 4G LTE
最大
下り440Mbps
上り75Mbps
下り1.2Gbps
上り75Mbps
連続通信 11.5時間 9時間
サイズ
mm
W:111
H62
D13.3
W:128
H64
D11.9
重量 128g 125g
接続台数 10台 16台
Bluetooth
ビームフォーミング
WiMAX
ハイパワー
×
ビジュアルステータス ×
クレードル ×
料金 料金比較 料金比較

WX05とW06を主要なスペックや機能で比較してみると、上の表のようになりました。

2つの機種で特徴的な違いといえば、やはり通信速度ですが、そのほかにも違いがあるので、特徴的な項目をピックアップして、さらに詳しく比較していきましょう。

通信速度で選ぶなら最新機種のW06がおすすめ

2つの機種の最も大きな違いは、やはり最大通信速度です。

WX05と比較してW06は、表記上2倍以上の通信速度が出ることになっています。

これだけみると、W06を選ばない理由はなさそうですが、実はW06の1.2Gbpsという速度は、ある条件を満たしていないと使えない上、使えたとしても月の通信が7GBを超えると速度制限にかかってしまうという仕様になっています。

W06が1.2Gbpsの速度で通信できる条件

  • ハイスピードプラスエリアモード使用 (au 4G LTE)
  • USB Type-C で接続
  • 東京・埼玉の一部エリア

W06のギガビットを超える通信速度は、WiMAX2+にau 4G LTEの通信を合わせた『ハイスピードエリアプラスモード』でのみ実現されます。

また、通信する端末とWi-Fi接続ではなく、USB Type-C接続をする必要があるので、実際に利用できるのはパソコンのみということになります。

また、現在1.2Gbpsの通信ができるのは、東京都と埼玉の一部エリアのみなので、まだまだ利用できるユーザーは僅かでしょう。

何よりも、ハイスピードエリアプラスモードは、WiMAX2+のギガ放題プランであっても、7GB/月の通信量を超えると、WiMAX2+も含めて、128Kbpsの速度制限がかかってしまいます。

ハイスピードプラスエリアモードがいくら速くても、動画の視聴や大きなファイルのダウンロードをしてしまうと、あっという間に速度制限にかかり、そのW06が使い物にならなくなってしまいます。

ハイスピードエリアプラスモードは、WiMAX2+の電波が届かない場所で補助的に使うようにして、普段はWiMAX2+のみのハイスピードモードで通信するという使い方が現実的です。

ただ、WiMAX2+のみの通信でもW06の方が558Mbpsと高速なので、速度を重視するならW06を選ぶのがおすすめです。

使い勝手やバッテリーで選ぶならWX05

1.2Gbpsの通信速度は実用的でないにしろ、純粋にWiMAX2+のみの通信速度でも、速度面ではW06の方が優れていることが分かりました。

ではWX05に良い点がないかというと決してそうではありません。

さすがNECの国産ルーターというべきが、バッテリーの持続時間や細かな使い勝手ではWX05の方がリードしています。

バッテリーの持続時間が長く交換が可能

WX05の特徴として、W06に比べて最大通信時間が2時間も長いことが挙げられます。

モバイルルーターではやはり連続通信時間が長いことは非常に重要なので、1度の充電で長く使うならWX05がおすすめです。

また、本体からバッテリーを取り外して交換ができるのもWX05の強みです。

W06はバッテリーが内蔵されているため、ユーザー自身で交換することができないため、バッテリー劣化時に修理・交換扱いになってしまいます。

WX05は電池パックさえ購入すれば簡単にバッテリーの交換ができるので、長期間の利用でも電池に対する不安がありません。

また、予備の電池パックを買っておいて、充電が切れたら交換という風に、バッテリーを2倍持たせることも可能になります。

WiMAX2+は3年間の契約期間があるので、長く快適に利用するならWX05がおすすめです。

WiMAXハイパワーやビジュアルステータスに対応

WX05独自の機能として、WiMAXの電波を改善するWiMAXハイパワーと、Wi-Fiの混雑状況を把握して、空いているチャネルが選択できるビジュアルステータスがあります。

こうした使い勝手を向上する機能はW06には無く、WX05だけの独自機能になっています。

最大通信速度が440Mbpsと過去のWiMAXルーターから変化していないのですが、実用的なWiMAX2+の通信や電波の改善に注力したのがWX05の魅力です。

バッテリーの持続時間と合わせて、モバイルルーターとしての基本機能が高いのはWX05の方だと言えそうです。

クレードルがあるのはWX05だけ

WiMAXルーターと言えば、ルーターをセットして充電や有線LANケーブルが使えるクレードルですが、W06ではクレードルの販売がされていません。

対してWX05は、Wウイングアンテナが搭載されたクレードルが付いていて、Wi-Fiの電波を拡張することができます。

もちろん、充電台としての機能と有線LANポートが搭載された従来の機能はそのままになっていて、モバイルルーターを自宅やオフィスでも快適に利用することができます。

W06はクレードルがない分、完全にモバイル用途として設計されていることに対して、WX05はモバイルとしてもホームルーターの代わりとしても利用しやすくなっています。

Huawei端末の今後を考えるとW06に不安

W06は実現できる条件が限られているものの、1.2Gbpsの超光速通信が可能なハイスペック端末です。

発売日もWX05より2ヶ月ほど新しいので、本来であれば第一候補に入っているルーターです。

しかし、速度やスペックだけでWiMAXルーターを選べない理由が、W06の製造元であるHuaweiに情報を盗み取る危険性があることから、各国でHuawei製品の取り扱いを禁止する流れにある点です。

HuaweiはAndroidスマホも人気ですし、WiMAXルーターの販売もNECと共に昔から展開してきた実績のあるメーカーです。

個人的にはHuaweiのルーターを持っていたことも当然ありますし、今後もWiMAX製品を展開して欲しい気持ちはあるのですが、今後Huaweiの製品がどういった取り扱いになっていくかは全く読めません。

こうした点も踏まえると、W06が優れた端末だったとしても、100%おすすめできるかと問われると何とも言えなくなってしまいます。

もちろん、そうしたことは全く気にならないというユーザーも多いでしょうし、迷わずW06を選ぶという意見もあるでしょうが、慎重派のユーザーは今後W06が長く安心して使えるか?というのは気になる点でしょう。

万全を期すなら、国内メーカーであるNECが製造・販売しているWX05の方が、スペックや速度という面だけではなく、安心感があるのでおすすめです。