2018年11月8日発売のNECの最新WiMAXルーターSpeed Wi-Fi Next WX05。
前機種のWX04は不具合多発で、全くおすすめできる端末ではありませんでした。
しかし、これまでのWXシリーズはバッテリーの持続時間や軽い本体に加えて、国産ルーターという点でも人気が高く、HuaweiのWシリーズと比較して圧倒的に人気を集めていました。
最新機種となったWX05では、一体どのような機能が追加され、どのような進化を遂げたのでしょうか?
このページでは、WX05の特徴やスペックを徹底的に解説したいと思います。
WX05のスペックと新機能
- WiMAX2+,au 4G LTE
- 下り最大440Mbps
- 上り最大75Mbps
- WiMAXハイパワー対応
- タッチパネルカラーディスプレイ
- おまかせ一括設定機能
- WiFiビジュアルステータス
- アンテナ付きクレードル
WX05のスペックや機能で特徴的なものを挙げてみると、WX04から大きな変貌を遂げたというよりも、基本的な機能は変わらず、細かく仕様が変更されたり、新機能が搭載されたという印象を受けます。
デザイン面では、これまで青色と白色がベースに端末を出していましたが、今回は赤という新しい路線に変更されています。
WX05のスペックについて、さらに詳しくみていきましょう。
WX05の速度
WX05の速度は、下り最大758Mbpsに対応するかと思いきや、これまで通り下り最大440Mbpsにとどまっています。
上り速度も、WX04と変わらず75Mbpsになっています。
通信回線は、WiMAX2+とau 4G LTEに対応していて、LTEオプションを利用した通信も可能です。
ただ、4×4 Mioやキャリアアグリゲーションを利用して、最大通信速度が上がると思っていたのですが、従来通りの速度になったのは意外な仕様でした。
ファームウェアアップデートという可能性もありますが、758Mbpsの通信速度に対応するのは、WX06以降ということになりそうです。
WX05のWiMAXハイパワーって?
WX05には、WiMAXハイパワーという新しい機能が搭載されています。
WiMAXハイパワーは、これまで電波が弱く届きづらかったエリアでも、通信速度が約20%改善される機能です。
これまでWiMAXは、建物の中や地下など、WiMAXの電波が回り込みにくい場所での通信が苦手でした。
それに対して、WiMAXハイパワーでは、電波の届きにくい場所で、ルーターから基地局への送信出力を上げて、電波を届きやすくしてくれます。
これによって、繋がりにくく途切れやすいエリアや場所にいても、電波が届きやすくなり、通信速度や安定性が向上します。
WiMAXには、地下や屋内での電波に不安がありましたが、WX05の発売をきっかけに、使えるエリアが広くなりそうです。
WX05に搭載された新機能
WX05には、WX04や他のWiMAXルーターにはなかった新機能が搭載されています。
WiMAXハイパワーはどちらかというとハード面での新機能ですが、ソフトウェア面では『おまかせ一括設定』や『Wi-Fiビジュアルステータス』といった新機能があります。
おまかせ一括設定とは?
おまかせ一括設定は、以下の3つの通信モードをワンタップで設定してくれる機能です。
用途に合わせて最適な設定へ簡単に変更できます。
- 通信速度優先
- スタンダード設定
- バッテリー持ちを優先
WiMAXには、WiMAX2+の通常モードやハイパフォーマンスモード、そしてau 4G LTE通信を併用した、ハイスピードエリアプラスモードなど、通信に関する組み合わせがいくつかあります。
それぞれの特徴を把握して使いこなすには、コツがいるものですが、おまかせ一括設定を使えば、状況に応じて最適な通信を選べます。
WiMAX初心者はもちろん、こまめに通信モードを変更していたユーザーにも嬉しい機能ですね。
Wi-Fiビジュアルステータスとは?
Wi-Fiビジュアルステータスは、WiMAXを外で利用する場合に使う2.4GHzの帯域で、周囲のWi-Fi使用状況を可視化してくれる機能です。
2.4Ghzの帯域にあるチャネルを混雑状況を見ながらタップで切り替えることができます。
常に空いているチャネルを利用して快適にWiMAXの通信が可能になります。
これも難しい設定はなく、Wi-Fiの利用状況がグラフで表示されるので、初心者でも簡単に利用することができます。
WX04から継続の便利な機能
WX04は端末自体の動作が不安定でしたが、WX04から搭載された便利な機能があります。
WX05でも、引き続き搭載されているものもあるので、こちらも注目です。
ワンタイムHS+A
WX05は、3年プランでLTEオプションが無料で利用できます。
WiMAX2+とau 4G LTEの通信を組み合わせることで、通信速度が向上し、WiMAX2+だけでは利用できないエリアでもLTE通信が届くエリアなら、高速通信が可能です。
ところが、LTE通信を使えるのはギガ放題プランであっても7GB/月までになっていて、これを超えると速度制限がかかってしまいます。
そのためLTE通信は要所で利用するという形になるのですが、これをワンタップで切り替えできるのがワンタイムHS+Aです。
また、WX05からはユーザー自身が設定した通信容量を超えると、自動的にLTE通信をOFFにするという機能も利用できます。
ビームフォーミングとアンテナ付きクレードル
WX05には、Wi-Fi接続した機器に向けて効率的に直線的な電波を飛ばすビームフォーミング機能が引き続き搭載されています。
また、Wウイングアンテナを搭載したクレードルも別売りで販売されていて、クレードルにセットすることで、Wi-Fiのエリアを拡張することができます。
WX05はモバイルタイプのルーターなのですが、クレードルをセットすることで、ホームルーターのように利用することもできます。
これはWXシリーズの伝統的な機能になっているので、今後もアンテナ付きのクレードルが継続されていくでしょう。
WX05のデザインやサイズとバッテリー
WX05からイメージカラーが変更になり、ソリッドレッドとピュアホワイトの2色展開になりました。
デザインに関しては、タッチパネル対応のカラーディスプレイになり、シャープで近代的なデザインに進化しました。
サイズや重量には大きな変化なし
- W111mm・H62mm・D13.3mm
- 128g
WiMAXルーターは一時期どんどん小型・薄型・軽量になっていきましたが、全てのルーターが4G LTEに対応したことによって、サイズは少し大きくなってきました。
WX05に関しても、小型軽量化は現時点では限界のようで、サイズと重量に関しては大きな変化はありません。
バッテリー持続時間は最大18時間
バッテリーの持続時間は、Bluetooth接続を使ったエコモードで最大18時間の連続通信が可能です。
反対に、WiMAX2+とLTEを組み合わせたハイスピードプラスエリアモードで、おまかせ一括設定の通信速度優先にすると、連続通信時間は8時間と最短になります。
WiMAX2+のみの通信を使って、スタンダードのモードに設定すると、連続通信時間は11.5時間なので、間をとって実際のバッテリー持ちは11時間程度と考えると良いでしょう。
バッテリーに関しては、モバイルバッテリーから給電できますし、10時間を超えていれば問題ないという印象です。
WX05の特徴や機能などのスペックまとめ
WX05はWX04からデザイン・スペックともに順当に進化した機種と言えます。
最大通信速度がW05と同じく758Mbpsに対応するかと予想していましたが、440Mbpsのままだったのが少し意外でした。
しかし、WiMAXハイパワーに対応して、WiMAXの弱点である屋内での電波を補強したり、Wi-Fiの混雑状況をビジュアルで確認できる機能が追加されたりと、使い勝手を中心に強化されているのがWX05です。
WX04で端末の不具合が多かった為、WXシリーズは不人気でしたが、WX05の登場で再びWiMAXルーターの王座に返り咲くでしょう。
やはり根強い人気のNEC国産ルーターは、WiMAXの各プロバイダから購入できます。
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最新機種W06との比較
WX05の発売から2ヶ月後に、W06の発売が開始されました。
WX06の発売は恐らく2019年の12月頃になるでしょうから、2019年のルーター選びは、このWX05とW06のどちらかを選ぶ形になりそうです。
WiMAX STYLEでは、WX05とW06を比較して解説しているので、WX05の購入を迷っている方は、こちらもご覧ください。